農作物の生育状況をリモートで常時把握したりまた農作物に被害を及ぼす病害虫を判定することによりの農業を管理するAI技術が世界的に開発されている。そのなかでDeep Learning(深層学習)を用いたアルゴリズム YOLO (You Only Look Once) が注目されている。このYOLOは画像の物体検出、動画の物体検出、などが高速、高精度で行えるために、農業分野に幅広く導入されつつある。
「Raspberry Pi」は、シングルボード超小型のコンピュータで、拡張性が高く、安価であるために、農地の環境パラメータ(土壌、温度、湿度、日射量、CO2濃度など)、植物生育追跡、害虫・病気の早期検出・予測、雑草の発生と管理など広く採用されている。
最新の第4世代Raspberry Pi (Raspberry Pi4)は高速な標準的なPCと同等の性能を有しており、
・CPU ARM Cortex-A72(1.5GHz)
・メモリー 4GB
・ネットワーク 1000Mbbs Ethernet
の性能があり、デスプレイ用端子(HDMI )とキーボード用USB ポートが備わっている。電源は5V(3A)のUSBTypーCで重量は60gで低価格($55)で、容易に入手できる。さらに、カメラモジュールを使用すれば、専用のコマンドを用いて写真や動画を撮影・保存・伝送できる。
Raspberry Piを用いた YOLO による植物の病害虫の自動診断などが最近試みられており、小規模農家への普及が期待されている。